梨 - なし -

シャキシャキとした食感とみずみずしさ
夏の終わりから秋のくだもの

梨【なし】

梨は夏の終わりを告げる果物

梨の成分の約90パーセントは水分で、果物の中でもかなり多い水分量です。
アンモニアを体外に排出する働きのある、アスパラギン酸が含まれていますので、利尿作用や体内の代謝を整えてくれます。

なし - 【梨】いろいろ

梨の分類

梨の分類は3つに分類されます。
日本梨(梨)、中国梨、西洋梨(洋梨)の分かれ、日本で一般的に「梨」と呼ばれるのは日本梨です。
日本の風土に良く合い幅広く栽培されています。

梨の歴史

梨は古くから世界中で親しまれ、栽培されている果物です。
日本では最も古いもの栽培果実の一つとも言われています。
『日本書紀』などにも記されており、さらに江戸時代になると150もの品種が栽培され、『梨栄造育秘鑑』などには94の品種名が記載されています。


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梨のマメ知識

梨の栄養

漢方で薬効のある果物とされるほど健康に良いのです。
梨特有のシャリっとした食感は、果肉中の石細胞と呼ばれる食物繊維(ペントース、リグニン)。これが腸壁を刺激し、甘み成分のソルビトールは便を柔らかくするので、便秘解消に効果があります。カロリーも100gで43kcal、1個100kcalくらいなので、ダイエットにも適しています。
また、カリウムが含まれ高血圧予防にも効果的です。

梨の種類

青梨系と赤梨系

日本梨は大別して青梨系と赤梨系に分けられます。
青梨系は「二十世紀」がその代表。ほどよい甘さと酸味があり、果汁も豊富です。
他には「新世紀」「雪井」「菊水」「八雲」などがあります。 赤梨系は「幸水」「豊水」が代表的で、他に「新水」「新高」「新興」「長十郎」「愛宕」などがあり、最近品種が増えています。果肉がやわらかめで、多汁で甘みが強く、酸味がほのかにあるのが特徴です。

梨の薬効

百薬の長

梨は昔から百薬の長と言われるように、様々な薬効があることが知られています。風邪で熱があり、のどが渇くときに梨を食べると熱を和らげ、同時にのどの渇きも止めてくれます。
また2日酔いでのどが渇き、体がほてる場合にも効果的です。さらに消化酵素が食物の消化を助け、肝臓の負担を和らげてくれるため、日頃からお酒を飲む機会の多い人にはおすすめです。
高血圧症の方には、梨に含まれるカリウムが体の中からナトリウムの排出を促進してくれますし、微量のアスパラギン酸が疲労回復にも効果があります。

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梨の代表品種

長十郎

明治27年に、神奈川県川崎市大師河原の当麻長十郎の園で発見される。大正から昭和の初めが全盛期で、千葉県.茨城県.埼玉県などの関東地方が主な生産地。出荷時期は8月中旬〜9月下旬ごろ。

二十世紀

明治31年に、千葉県松戸市の松戸覚之助によって、発見された青梨が、これから迎える二十世紀を代表するものとして命名される。
現在は、鳥取県と長野県で全国の80%を占め、あとに千葉県、福島県が続く。
果皮は薄くなめらかで透き通るような淡黄色で、果肉は柔らかく適度な酸味で日持ちも良い。出荷時期は鳥取産が8月下旬〜9月中旬、長野産は9月下旬〜10月中旬。

菊水

二十世紀より品種改良によってつくりだされた。二十世紀と比べると、同じ青梨系でも、皮がちょっとまだら。神奈川県試験場で作られた品種で、幸水・新水の親にあたる。

幸水

早生幸造と菊水の交配で誕生し、昭和34年にそれぞれから1字ずつとって「幸水」と命名。果皮は黄緑褐色、果肉は緻密で果汁が多く非常に甘い。昭和40年代から多く出回るようになり、現在、中心的品種。出荷時期は8月初旬〜下旬。

豊水

昭和34年、赤梨系の「りの14」と八雲の交配で誕生。肉質は幸水に似て柔らかく、甘みも強くジューシー。甘みや果汁が豊かということから、「豊水」と命名。出荷時期は8月下旬〜9月下旬。